「湯シャン」は、環境に優しい洗髪方法です。湯シャンをすることで、乾燥した頭皮や髪が原因で起こる様々な悩みも改善してくれます。
水質汚染の最大の原因は、生活排水と言われているのですが、私たちが調理で使う油や調味料、食べ残しのスープや飲み物、シャンプーやコンディショナーなどを汚れたまま水で流すと、川や海の水を汚してしまいます。魚がすめる水質にするには、たくさんの水が必要で、バスタブ(300L)であらわすと、味噌汁1杯200ml=バスタブ浴槽4.1杯、シャンプー1回分4.5ml=バスタブ0.67杯にもなります。
貴重な水、川や海を守るためにできることから、はじめてみませんか?今日は生活の中で取り入れやすい「湯シャン」をご紹介します。
湯シャンとは?
特に乾燥する冬の時期は、頭皮も乾燥しやすくなり、フケや抜け毛、かゆみの症状が起こりやすくなります。洗浄力の強いシャンプーを使って洗髪すると、必要な皮脂が不足して乾燥し、水分と皮脂で構成された頭皮のバリア機能が低下したり、刺激や雑菌から頭皮を守ることができず抜け毛につながったりします。湯シャンを取り入れることで、頭皮の負担が減り、乾燥で起きていた症状を改善してくれます。
湯シャンの効果、メリット
頭皮の乾燥を防ぐことができる
頭皮が乾燥すると免疫力が低下し、約1ヶ月のサイクルで古くなった角質が剥がれるターンオーバーの際に、未熟な角質細胞まで剥がれ落ちてしまい、白くてカサカサした目に見える「フケ」が落ちることがあります。湯シャンをすることで、頭皮への負担を減らし、頭皮の乾燥とフケを防ぎます。
肌への刺激を最小限に抑えられる
頭皮が乾燥しているとバリア機能が低下するため、刺激に弱くなり敏感に反応して「かゆみ」が起こりやすくなります。湯シャンをすれば、シャンプーを使わずにやさしくマッサージするので、頭皮への刺激を最小限に抑えて、頭皮のコンディションを整えられます。
抜け毛(薄毛)の予防になる
皮脂を洗い過ぎると頭皮が乾燥し炎症を起こし、抜け毛が発生することがあります。湯シャンを継続して健康的な頭皮の状態を保つことができ、抜け毛や薄毛の予防につながります。
水を汚さない
シャンプーで髪を洗った後に出る生活排水と、シャンプーに含まれるマイクロプラスチック(マイクロビーズ)が川や海に流れ出て水を汚し、そこに住む魚や貝など生態系に影響を及ぼします。湯シャンを取り入れることで、環境負荷を減らすことができます。
シャンプーが減りにくい、節約になる
湯シャンを週に1回するようになるだけでも、シャンプーの減りを遅らせることができ、さらに節約につながります。
湯シャンのやり方
湯シャンをする前に
湯シャンは、まずは週に1回から始めていきましょう。慣れてきたら、徐々に回数を2〜3日に1度にするなど増やしていきます。頭皮の皮脂バランスが整って効果が出るまで時間がかかるので、継続する必要があります。(※湯シャンの効果には個人差があるので、症状や効果を見て違和感があれば中止します。)
湯シャンで気をつけること
- ワックスやスプレーなど整髪料を髪につけている場合は、お湯だけで落とすのが難しいので髪や頭皮に成分が残ることがあります。かゆみやニオイの原因となりやすいので、できるだけ何もつけていない状態で湯シャンをするのが良いでしょう。
- 脂性肌で皮脂が多い方が湯シャンをすると、皮脂を落としきれなかったことが原因で、頭皮のベタつきやニオイが気になることがあります。脂性肌の方は、湯シャンの回数を減らすなど工夫をすると良いでしょう。
手順
- ブラッシングをする
髪の毛を濡らす前に、頭皮と髪の毛を軽くブラッシングしてホコリやごみを取っておきます。ブラッシングすることで、シャワーをした時に汚れが落としやすくなります。髪が長い場合は、毛先から優しくとかして絡みやもつれを取っておきましょう。 - 髪を濡らす
お湯の温度を38〜40度に設定し、ゆっくりと地肌までお湯を浸透させていきます。温度が高いと、頭皮乾燥の原因となりますので気をつけます。 - マッサージしながら、洗う
頭皮を傷つけないように、指の腹を使って頭皮全体を優しくもむようにマッサージして洗います。爪を立てないよう気をつけましょう。頭皮のマッサージが終わったら、シャワーで頭皮と髪の汚れを時間をかけて丁寧に洗い流します。
湯シャンでは、基本的にコンディショナーやトリートメントは使いませんが、仕上がり後の髪のゴワゴワやきしみが気になる方は使って大丈夫です。その場合は、頭皮につかないように注意してください。 - しっかり乾かす
濡れた髪を優しくタオルで包み込み、タオルドライをして水分をふき取ります。その後、ドライヤーでしっかり乾かしましょう。濡れたままにすると、菌が繁殖しやすくなりニオイの原因になります。
おすすめシャンプー&トリートメント
ここでは、湯シャンをしない時に使う「おすすめシャンプー」と、湯シャンの後またはシャンプー後にスタイリングや頭皮マッサージに使うのに「おすすめなトリートメント」をご紹介します。
シャンプー
LUSH(ラッシュ)のシャンプーバー
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エティークは、プラスチック問題や地球環境を考慮した製品をつくっているブランド。商品には植物ベースのビーガン成分のみを使用し、包装は生分解性成分と堆肥化可能なものなので、固形シャンプーを使った後は何も残らないようになっています。シャンプーは、標準重量110gでおよそ液体シャンプー350mlx3本分と同じ使用量です。
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トリートメント
アルガンオイル
アルガンオイルとは、モロッコ南西部を原産とするアルガンツリーの種から採取したオイルです。ビタミンE(トコフェロール)が豊富なので、抗酸化作用による肌の老化防止や、くすみの改善、また保湿力にも優れています。ヘア、顔、ボディと全身に使えます。
- ヘアスタイリング時に使うときは、少量を手に取って手のひらに伸ばし、毛先にオイルを付けてなじませます。髪の毛の根元につけるとボリュームダウンしてしまうので、毛先のみに少しずつ付けるのがポイントです。
- アウトバストリートメント(洗い流さないトリートメント)として使う場合は、洗髪してタオルドライした後の濡れた髪全体にオイルをなじませて、ドライヤーで乾かします。
まとめ
毎日使う化粧品。環境にやさしくてサステナブル(持続可能)な方法でつくられたコスメを使ってみませんか?オーガニックコスメは、有機栽培の植物が使用されています。お肌に優しく、環境にもやさしいエシカルな化粧品です。オーガニックコスメの認証、おすす[…]
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