毎月必要な生理用品。繰り返し使えて環境にやさしい「月経カップ」はサステナブルなことから、今注目を集めています。使い捨ての生理用ナプキンやタンポンは、なくなったら買い足す必要があってお金がかかり、多くの生理用品はプラスチック(=石油)でできているため、使い終えたらプラスチックごみとなってしまうという問題があります。
今回ご紹介する月経カップは、使い慣れるまでに少し練習が必要ですが、慣れてしまうととても快適です。生理の悩みが改善され、生理が今までよりラクになる可能性があります。それでは、「月経カップの使い方」と「実際に使ってみた感想」をお伝えしていきます!
月経カップとは?
月経カップは、医療用のシリコンなどでできた生理用品です。カップ型になっていて、膣内に挿入してカップに経血を溜めていきます。
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月経カップは、経済的な負担を軽くする
まずは月経カップの価格ですが、1個あたり5,000円程度です。5,000円と聞くと高く感じるのですが、月経カップは、1年〜数年は繰り返し使えます(月経カップによっては10年使用可)。使い捨てのナプキンは1枚あたり数十円ですが、買い足す必要があるため、毎月約800円〜1,000円ほど費用がかかります。しかも生理に必要なのはナプキンやタンポンだけではなく、人によっては生理用のショーツや生理痛を和らげるための薬やグッズ、通院費、PMS(月経前症候群)の改善ためのピルなどお金がかかります。12歳で初潮を迎え50歳で閉経した場合、一生のうち約40年生理が来ると考えると、一生でかかる生理用品代は合計で100万円(またはそれ以上)と言われていますので、月経カップを使うまたは併用することで、かなり費用を抑えることができます。経済的な理由でナプキンなど生理用品が定期的に購入できない時、月経カップは1つ購入すれば最大10年使えるため、お金と毎月買いに行く心配をしなくて済みます。
月経カップで、発展途上国の女性の生活が変化
アフリカなどの発展途上国では、生理用品が高価なことから購入することが難くて、布きれや脱脂綿などで生理用品を補っている場合があり、これらは衛生面が悪く感染症につながる恐れがあります。生理中に安心して日常生活を送れないことから、アフリカの学校の女子学生は、生理で授業を休むことが多かったのですが、月経カップを使うことで心配なく学校に通えるようになりました。
BBC News Japan: 生理カップで「月経貧困」対策 学校に行けるように
プラスチックごみを減らす
使い捨て生理用品のプラスチックごみ問題も深刻です。使い捨てのナプキンを使った場合、例えば生理期間中1日5枚のナプキンを使うとして、生理期間が7日だった場合、1回の生理で合計35枚必要で、年間では420枚のナプキンが必要です。これは1人あたりの枚数計算なので、世界中で使い捨てられているナプキンの量は膨大な量となります。その点、月経カップは繰り返し使えるため、利用のたびにゴミが出なくて環境に優しいです。ナプキンの場合は、経血量に合わせたタイプのナプキンを持ち歩く必要がありますが、そういった心配がないのも良い点です。
「プラスチック」は私たちのふだんの生活で、さまざまな形となって利用されています。そのプラスチックが、環境問題へ発展していることをご存知でしょうか。なかでも、目に見えないほど小さいプラスチック=マイクロプラスチック(微小なプラスチック)は、地[…]
月経カップの使い方
使い方(挿入方法)
- 月経カップを使用する前に、煮沸消毒をしておきます。
- リラックスして、楽な姿勢になります。(トイレに座る、バスタブに足をかける、スクワットの体勢など。)
- 石鹸で清潔に洗った手で、カップを折り畳んで膣内に挿入していきます。カップの折り方は、Cフォールドやパンチダウンフォールド(プッシュダウンフォールド)など自分に合った折り畳み方にします。
- 折り畳んだカップが開かないようにしっかり持って、膣の入り口からお尻(尾てい骨)の方向へ斜めに入れていきます。
- カップがきちんと開いているか確認するために、カップを回転させたり、カップの側面を指で触れて確認します。カップがきちんと開いていないと、漏れの原因になります。
- 痛みのない位置に入れられたら、成功です!(ステムが当たって痛い場合は、ステムを切って調節します。(切る前に、カップの使用注意を必ず読みましょう))
【やさしく学べる】月経カップ講座 by ソフィ ソフトカップ
取り出し方
手指を清潔にして、挿入した時と同様にリラックスした状態で人さし指と親指でステムをやさしく引っ張り、密着状態を解除します。ステムがちぎれるのを防ぐため、強く引っ張らないようにします。もし、なかなかカップが降りてこないという時は、下腹部に力を入れてみると降りてきやすくなります。焦らず、リラックスすることがポイントです。取り出すときに、カップを折り畳んでおくと取り出しやすくなります。
溜まった経血はトイレに流します。もう一度つけるときは、カップのメーカーによってオイルフリーの石鹸で洗う、煮沸するなど方法が異なるので、確認して使用しましょう。説明書をよく読んで、お手入れをしっかりして、カップは常に清潔な状態にしておきます。
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私が試した月経カップ「DivaCup(ディーバカップ)」
DivaCup(ディーバカップ)とは?
2002年にカナダで誕生したディーバカップは、世界40ヵ国で販売されている月経カップのリーディングブランドです。ディーバカップは、過去2年間に世界中に15,000を超える月経カップを寄付し、これまでに180,000回以上の生理をサポートしてきました。
またディーバカップは、Bコーポレーション認証を受けています。Bコーポレーション認証は、社会的および環境的パフォーマンス、透明性、説明責任の分野において最も厳しい基準を満たすことを証明するものです。
DivaCup(ディーバカップ)の特徴
- 化学物質、プラスチック、染料を使用しておらず、BPAを含まない。
- 100%医療用シリコーンで、全てカナダ製。
- 月経カップは、最長12時間まで装着可能。
- Bコーポレーション認証を取得。
- 動物実験を行わない、ヴィーガン対応。
詳しい特徴は、DivaCupのこちらのページでご覧いただけます。
月経カップの使い心地・感想
以前から、月経カップは使い捨て生理用品は環境にやさしいという点から興味があったのですが、カップの大きさを見て躊躇っていました。そんな中、知人が使い始めて快適だよという話を聞かせてくれ、勇気を出して使い始めることにしました。私の場合は、3回目の生理でようやく月経カップの使い方に慣れました。
タンポンの使用経験はあったものの、初めて使う時は不安な気持ちを抱きながらトライしました。最初は入れても違和感があって、何度もやり直しました。途中諦めようかとも思ったのですが、諦めずに何度か試すうちにコツが掴めるようになりました。月経カップは、初めから上手く使うことは難しいかもしれませんが、何度か試すうちに慣れていきます。慣れればとても快適で、生理中であることを忘れてしまうくらいでした。使った感想の詳細は、以下にまとめます。
月経カップを使った感想
- ナプキンを付けている時の、ゴワゴワ感がない。
- 蒸れない、かぶれない。
- 何度もナプキンを取り替えなくていい。
- 経血量や色を見れるので、自分の体調がわかる。
- 生理中はオイルフリー石鹸でカップを洗うだけで、お手入れがラク。
- 横漏れをして、下着や服が汚れていないか気にしなくて良い(万が一漏れてしまう時のために、おりものシートをしておくと良いです)。
- 量の多い時だけ使うこともできる。就寝時に使うだけでも、だいぶラクになる。
- 慣れない間は、ナプキンなどと併用して使うのもおすすめ。
- ゴミが出ないので、ゴミの処理をしなくていい。
最後に、Youtube「SHELLYのお風呂場」で月経カップのことを分かりやすく説明しているので、載せておきます!月経カップは一度は試してみる価値があるものだなと思うので、よろしければ試してみてくださいね。
SHELLYのお風呂場:【生理のこと】愛用してます、月経カップ! 折り方・入れ方・使い方
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