雑誌の上の植物性ミルク入った瓶とサングラス

サステナブルな植物性ミルクと牛乳を比較。環境にやさしいのはどれ?

ミルクには、動物性と植物性とがあります。牛乳は牛から搾った乳なので動物性ミルク。オーツミルク、豆乳、アーモンドミルクは麦や大豆、ナッツが原料で植物性ミルクとなります。牛を育てるための畜産業は環境負荷が大きく、温室効果ガスの排出や、森林破壊、飢餓、水不足と様々な問題が発生しています。
この記事では、オーツミルクと豆乳、アーモンドミルクの栄養や特徴、そして植物性ミルクの中でもどれを選べば環境にやさしいのか見ていきたいと思います。

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牧場の牛

植物性ミルクとは?

穀物畑

植物性ミルクとは、豆やナッツ、穀物など植物から作られたミルクのことで「代替ミルク」と呼ばれることもあります。豆乳、アーモンドミルク、オーツミルクの他にライスミルク、コーンミルク、ピーナッツミルク、ココナッツミルクなど種類が豊富です。

牛乳アレルギーだったり、牛乳を飲むとおなかにガスがたまって、ゴロゴロするといった乳糖不耐などの理由で牛乳が飲めない方、ヴィーガンの方も飲むことができるミルクです。

栄養成分の比較(コップ1杯200mlあたり)

牛乳オーツミルク豆乳アーモンドミルク
エネルギー133kcal80kcal113kcal39kcal
たんぱく質6.5g0.4g8.3g1.0g
脂質7.6g3.0g7.3g2.9g
糖質9.6g11.2g3.3g0.2g
食物繊維2.4g0.4g3.0g
食塩相当量0.22g0.18g0.5g
カルシウム227mg240mg34mg60mg

(牛乳:雪印メグミルクオーツミルク:ALPROのオーツミルク砂糖不使用、豆乳:キッコーマンおいしい無調整豆乳、アーモンドミルク:グリコアーモンド効果砂糖不使用

オーツミルク

オーツ麦

オーツミルクは、オーツ麦(燕麦)という穀物を原料とした植物性ミルクです。味にはクセが少なくて飲みやすく、やさしい甘さがあってクリーミーです。大豆やナッツ類アレルギーの方も安心して飲むことができます。

牛乳と比べるとたんぱく質は低いのですが、脂質が少なくて低カロリー、食物繊維が豊富です。オーツミルクは、食後の血糖値の上がり方を穏やかにする低GI食品です。

豆乳

大豆と豆乳

豆乳は、大豆をすり潰して水を加えてつくったもの。無調製豆乳は、大豆の風味が強くて濃厚な味わいです。調製豆乳は飲みやすさは増しますが、砂糖や植物油脂、添加物などが含まれています。

豆乳のカルシウムの含有量は牛乳よりも低いですが、たんぱく質がオーツミルクとアーモンドミルクに比べて豊富で、牛乳に匹敵します。大豆たんぱく質には、血液中のコレステロールを低下させる効果があり、そして豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモン「エストロゲン」に似た働きをするため、エストロゲンの不足を補って、乳がんの予防や更年期障害を軽減することが期待されています。

アーモンドミルク

アーモンドミルクとアーモンド

アーモンドミルクは、水に浸したアーモンドを細かく砕いて絞ったもの。さらっとしてクセが少なくて飲みやすく、ほのかにアーモンドの風味します。

栄養の特徴は、ビタミンEが豊富なこと。ビタミンEが抗酸化作用があり、老化防止に効果的です。食物繊維は牛乳、豆乳、オーツミルクと比べて多く含まれています。

植物性ミルクと牛乳、環境への影響は?

植物由来のミルクを製造するのに使用される温室効果ガス排出量は、牛乳よりも少ないことが示唆されています。オックスフォード大学の調査(下のグラフ)を見ると、1杯(200ml)の牛乳を製造するには、植物性ミルクの約3倍の温室効果ガスを排出することがわかります。そして、毎日1杯の牛乳を1年間生産するには、650平方メートルの土地が必要です。この面積は、テニスコート2つ分に相当し、同じ量のオーツ麦ミルクを作るのに必要な面積の10倍以上です。

アーモンドミルクの生産には、豆乳やオーツ麦ミルクよりも多くの水を必要とします。 コップ1杯のアーモンドミルクには、74リットルの水が必要です。

オックスフォード大学の研究によると、食料生産は人間活動による温室効果ガス排出量の4分の1を占め、地球温暖化の原因となっています。肉や動物性食品は、人間の消費カロリーの5分​​の1にしかならないにも関わらず、食品関連の温室効果ガス排出の最大原因になっていることが分かっています。

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出典:Climate change: Which vegan milk is best?

植物性ミルクを手軽に楽しむ方法

ホットドリンクを飲みながら読書をする人

EARTH MILK / アースミルク

好きな時に、好きな分だけ飲めるアースミルクの「オーツミルク」は植物性ミルク初心者におすすめです。パウダー状になっているので、お料理や飲み物に混ぜて気軽に楽しめるのが嬉しいポイント。もちろん、お湯に溶かしてそのまま飲むこともできます。しかも酵素が配合されているので、甘くて飲みやすく美味しいです。他にもライスミルクの取り扱いもあります。

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まとめ

牛乳は植物性ミルクの約3倍の温室効果ガスを排出します。温室効果ガスは、地球温暖化の原因となって気候変動や異常気象を引き起こします。植物性ミルクの中でも、アーモンドミルクの生産には多くの水が必要なことも分かりました。栄養のバランスや体調、アレルギーのことを考えて、もし選べるようであればオーツミルクまたは豆乳を優先的に飲むようにすると良いでしょう。
私は、豆乳とオーツミルクの両方を自宅に置いておくようにしています。その日の体調、栄養バランス、料理に合わせて選んでいます。味も好みがあると思いますので、今回ご紹介した植物性ミルクを試して、ご自身にあうものを探していただけたらと思います。

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