コーヒーの淹れ方には、ドリップやフレンチプレス、コーヒーマシンを使うといった様々な方法があります。しかし、使い捨ての個包装のドリップバッグタイプやカプセル式のコーヒーマシン、ペーパードリップを使用した場合、コーヒーを飲むたびに必ずゴミが出てしまいます。できることならゴミを減らして、美味しいコーヒーを淹れることが出来たら気持ち良いですよね。
今までインスタントコーヒーしか飲まなかった方、カフェでテイクアウトしかしなかったという方も、この記事を読んで、自分でコーヒーを淹れてみることに挑戦するきっかけにして頂けたら嬉しいです。
今回は、コーヒーをサステナブルに淹れる方法と道具をご紹介していきます!
ハンドドリップ / 洗って使えるステンレスフィルター
KINTO(キントー)
滋賀県彦根市で1972年に創業したKINTO。ものづくりにこだわった、品質の高いテーブルウェアやキッチンウェアなどを取り扱っています。どれも空間にマッチする洗練されたデザインで、使い心地が良いのが特徴です。
(画像▶︎自宅で使っているKINTOのコーヒーカラフェセット4CUPS)
私が自宅で使用しているのは、ハンドドリップ式のステンレスフィルター付コーヒーカラフェ。
ステンレスフィルターの網目が細かくなっていて挽いたコーヒー豆が通り抜けないので、使い捨てのペーパーフィルターを使用する必要がありません。
ステンレスフィルターを使うことで、コーヒー豆を焙煎して出る旨味成分を含む油分をしっかり抽出してくれるので、コーヒー豆本来の味を楽しめます。
またお掃除もしやすいのもポイント。ドリップし終わったフィルターはホルダーに置けるので、残った雫が落ちても気にならず、しかもステンレス素材のフィルターは豆がくっつきにくいので、細かいコーヒー豆の処理が簡単にできます。
(画像▶︎KINTOのステンレスフィルターにコーヒーを淹れている様子)
ネルドリップ / 繰り返し使える布のフィルター
ネルドリップとは、「ネルフィルター」という綿100%でできたフランネルの柔らかい布フィルターでコーヒーを抽出する方法。洗って繰り返し使うことができます。ネルフィルターを使用すると、ペーパーフィルターに比べて目が粗いためコーヒーオイルをろ過しやすいので、コーヒーの風味や香りを抽出します。ネルドリップで淹れたコーヒーはまろやかで口当たりが良いのが特徴です。
東屋 × 大坊珈琲店
平成9年に創業した東屋(あづまや)は品質にこだわった、環境にやさしくて生活で使いやすい商品をつくっています。ご紹介するネルフィルターもそのひとつで、東京・表参道にて1975年から38年間続いた、自家焙煎の豆とネルドリップで淹れたコーヒーの名店である大坊珈琲店の店主・大坊勝次氏が使っていた道具を再現したものです。このネルフィルターは手縫いで仕上げており、コーヒーの雫が一滴一滴丁寧に落ちていきます。
ネルフィルターのお手入れは、ネルに残っているコーヒーカスを取り除いて綺麗な状態にし、流水で洗います。容器に冷水をネル全体が浸かるまで入れて、冷蔵庫で保管します。水は1日3回変えられると良いです。また定期的に、コーヒーの味に影響が出るネルについた酸化したコーヒーの脂肪分を、煮沸をして落とします。長期間使用しない場合は、冷凍庫保存も可能です。
フレンチプレス / 保温性に優れたステンレス製
COFFEE GATOR(コーヒーゲーター)
COFFEE GATORは、フィル・ウィリアムズが立ち上げたブランドです。たくさんの人々に美味しいコーヒーを楽しんで貰うために、誰でも簡単にシンプルな方法でコーヒーが作れるようなコーヒー器具を開発し、販売しています。
私も自宅で、COFFEE GATORのフレンチプレス(シルバー)を使用しています。ステンレス製なので丈夫で重みがあり、コーヒーを作ることに慣れていない初心者の私でも、とても手軽で簡単に深みのある美味しいコーヒーを淹れることができました。
ボディー部分がステンレス製の真空二重構造となっているので保温性が高く、二重層のメッシュフィルターでしっかり風味豊かなコーヒーの味をろ過することができます。ガラス製のフレンチプレス容器よりも、1時間長く暖かさが継続し、ステンレス製なので落としても割れず、耐久性がしっかりしている商品です。
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French Press – Beautifully encased surgical-grade stainless steel – Coffee Gator
おまけ① / コーヒーミルで、豆を挽こう!
KALITA(カリタ)
KALITAは、1958年に東京・日本橋で創業しました。コーヒー機器を製造販売しています。オリジナルの三つ穴構造ドリッパーとペーパーフィルターの組み合わせでコーヒーを抽出する方法のことを、「カリタ式」と呼んでいます。
ここで紹介するコーヒーミルは、手挽きのもの。手挽きは、自動にくらべると手間と時間は多少かかるのですが、豆を挽いている時の感触と香りをゆったり楽しめます。コーヒー豆を挽くときは、抽出器具によって挽き目(粒度)を極細挽きから極粗挽きまである中から、最適な粗さに調整します。コーヒ豆の粗さによって香りや味が変わるので、自分好みの味のコーヒーを楽しめることも豆を挽く醍醐味です。
KALITAのコーヒーミルKH-5は、硬質鋳鉄製臼歯を使用しているため、カッターが丈夫。コーヒー豆を入れた後、スライド式のフタを締めることで中から豆が飛び出さず、ミルの下部分が粉受けとなっているので、豆を挽いたあと簡単に粉を取り出すことができます。レトロな雰囲気のデザインも可愛らしいです。
ドームミルも硬質鋳鉄製臼歯を使用しています。こちらもフタが付いているので、豆を挽いている時に散らばらず、埃が入りにくいので使い勝手の良いコーヒーミルです。
おまけ② / コーヒーの残りかすを再利用しよう!
消臭剤
コーヒーかすは、活性炭以上の消臭効果が得られると言われています。消臭剤として使用するときは、コーヒーのかすを天日干しまたは電子レンジを使用してしっかり乾燥させます。濡れたコーヒーかすは、カビやすいので使用するときは乾燥させた方が良いです。コーヒーかすを空き瓶や小皿などに入れたり、布の袋にいれて臭いの気になるクローゼットや靴箱などに置きます。1〜2週間したら新しいものと交換しましょう。
除草・雑草予防
コーヒーに含まれるカフェインとポリフェノールという成分が含まれています。2つの成分には雑草の育成を抑制する作用があるので、コーヒーかすには除草効果があるということになります。
いちど雑草を取り除いてから、毎日少しずつ雑草が生える箇所へ乾燥させたコーヒーかすを撒きます。すぐに効果を得られるわけではないので、継続的に土を混ぜるように撒いていきます。除草効果は、半年から1年と言われていて、コーヒかすが腐葉土などと発酵すると肥料になります。
まとめ
コーヒーの器具を探すと、たくさん種類があることが分かります。どれを選んだらいいのか、最初は迷うかと思いますが、今回紹介した商品を参考にしていただき、なるべく長く使える素材とデザイン、使い捨てではない繰り返し使えるものを揃えましょう。そうすることで、毎回器具を長持ちさせるために大切に扱うようになりますし、美味しいコーヒーを淹れる技術も自然とアップするかもしれません。
私が自宅で豆を挽いてコーヒーを淹れるようになってから、5年以上立ちました。コーヒー豆を何種類か揃えて、その日の気分で豆を選び、その香りと味を楽しむことが日課になっています。続けているうちに、自分の好きなコーヒーの銘柄、産地や焙煎度合などが分かってきました。
おうち時間の楽しみのひとつに「コーヒーを淹れる時間」も、加えてみてはいかがでしょうか。
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