2019年9月20日、グローバル気候マーチが世界150ヵ国でおこなわれました。
9月23日にニューヨークで開催される「国連気候行動サミット」を前に、各国のリーダーに具体的な気候変動対策を求めマーチを行いました。世界150ヵ国計400万人が参加し、日本では全国26都市で約5,000人が参加しました。
From New York to Mumbai, climate protesters flooded the streets in cities around the globe, marching out of their schools, homes and workplaces to demand action on climate change https://t.co/lpTJjCsjKr pic.twitter.com/C2qQoP9IvG
— CNN (@CNN) September 20, 2019
Global #ClimateStrike starting here in Tokyo! We are ready to act for the climate! #fridaysforfuturejapan #fridaysforfuturetokyo 🌏 pic.twitter.com/Qm7HHjZtb6
— Greenpeace Japan (@gpj_english) September 20, 2019
気候マーチのはじまり ~グレタ・トゥーンベリ
北欧スウェーデンに暮らす環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが、2018年8月20日当時15歳で、ストックホルムにある国会議事堂に学校を休んで座りこみ、気候変動対策を求める抗議をたった1人ではじめたことがきっかけです。その後SNSを通じて彼女の活動が若者を中心に世界中で共感され、これまで160ヵ国以上、少なくとも2,000箇所で数百万人以上の世界の子供たちが、毎週金曜日に気候のための学校ストライキ「#Fridays For Future」へ参加しました。
15歳少女、気候変動に抗議で2週間座り込み スウェーデン
9月20日に行われた気候マーチは、23日にニューヨークで開催される国連気候行動サミットを前に、地球温暖化に対する取り組みが遅れている各国リーダーに対して気候危機を訴え、早急に気候変動対策を求めるために行われました。
国連気候行動サミット(2019)は、パリ協定で掲げられた「世界的な平均気温の上昇を産業革命以前に比べて2℃未満に抑え、1.5℃に抑える努力を追求すること」の目的達成ができていないこと、各国政府の温室効果ガス排出削減計画の進捗が遅れていることもあり、アントニオ・グテーレス国連事務総長がすべてのリーダーへ、“今後10年間で温室効果ガス排出量を45%削減し、2050年までに正味ゼロ・エミッションを達成するために、2020年までに自国が決定する貢献(NDCs)を強化するための具体的、現実的計画”を持ってサミットへ参集するよう呼びかけています。
国際平和デー(9月21日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
9月27日:インターナショナル・アース・ストライキ
これまで毎週金曜日に子供や若者たちを中心に、気候対策を求めてマーチをおこなってきました。9月20日(金)に開催された気候マーチ、そして9月27日(金)にはインターナショナル・アース・ストライキ(International Earth Strike)がおこなわれ、公正な地球温暖化対策を求める気候マーチが2日間にわたり開催されます。
アース・ストライキは、世界中の政府や企業に対し、早急な気候変動対策を求める民衆運動です。
アース・ストライキでは、International Demands(国際的要求)を3つ提示しています。
- 2030年までに炭素の正味排出量を半減し、2050年までに正味排出量をゼロにするという*IPCCの特別報告書に従い、世界のリーダーと企業による明確で拘束力のある協定を通じ、地球の気候に与えられた損害を覆すために世界的な協力を即時に開始すること。
- 熱帯雨林やその他の野生生物の生息地の破壊を阻止するための、国際的で明確な拘束力のある約束をすること。
- 企業が生産する温室効果ガスに対する責任を負うことを目的とした国際的で明確な拘束力のある協定をつくること。
*IPCC特別報告書(2018年10月)では、下記について強調しています。
特別報告書は、地球温暖化を2°C以上ではなく、1.5°Cに抑えることによって、多くの気候変動の影響が回避できることを強調しています。例えば2100年までに、地球温暖化を1.5°Cに抑えた場合、世界の海水面上昇は2°Cの温度上昇の場合に比べて10cm低くなります。夏季に北極海が氷結しない可能性も、気温上昇2℃の場合の10年に1回以上に対し、1.5°Cの地球温暖化の場合には1世紀に1回となります。1.5°Cの地球温暖化の場合、サンゴ礁は70~90%減少しますが、気温上昇が2°Cに達した場合、サンゴ礁は事実上全滅(99%超が死滅)してしまいます。
気候変動対策を確実なものにするには、今すぐに私たちひとりひとりが行動し変化をおこす必要があります。
私たちの住む地球は、私たちの家です。その地球を大切に守るために、立ち上がりましょう!